武道

空手の組手の連続技を可能にする為には得意技体得が必須条件

空手の組手の連続技

 
空手の自由組手と組手競技(試合)では技が単調(ワンパターン)では、簡単に相手に躱されてしまう結果となります。

 

したがって、幾つかの連続技のバリエーシヨンを持ち合わせないと、相手を圧倒することはできません。

 

そこでまずは、基本技のパターン練習を繰り返して習得し、得意技として技能を高めておかないと組手技は上達できないのです。

空手の組手の連続技を可能にする得意技

例えば、得意技を前蹴りだとすると、空手の組手攻防の技も蹴りからの突き、突きからの蹴りといった蹴りを中心とする連続技の展開に徹するようにしましょう。

 

始めのうちは前蹴りを使って通用しないことも多いものです。

 

踏み込まれて逆突きで技を極められたり、蹴り足を外側からすくわれ、はずされて体勢がくずれたところに中段逆突きを極められて負けるとか、幾度となくそういった事を繰り返し、苦汁を飲まされたりもすることになります。

 

しかしながら、あきらめずに、次の試合もそのまた次の試合も同じ前蹴りを出し続けていると筆舌に尽くしがたいコツが体得できるはずです。

 

蹴る間合いとタイミング、かけひき、コースと角度などにあなた独自の蹴りが得意技として身についてくるのです。

 

結果的に、段々と負けることがほとんど無くなり、これこそが得意技なんだなという確信があらわれてきます。

 

このようなケースでは、前蹴りの練習をあなたならではの感性で工夫をこらし、何度も練習し使ってみた上でさらに練り上げることによって、前蹴りの中に回し蹴りも含めた蹴りが最強のあなた自身の前蹴りとして構築されることになります。

 

はじめのうちはー度失敗しても何度もその技を試し、最後には最強の自分の技とすること、これがひとつの技を得意技としてつくりあげるための必須条件です。

 

それから、得意技を生かすために、それ以外の技を充分に生かす研究をする動きの中で単一的な技の体系が連続技の範囲を広め、新たな得意技の拡大へと繋げられるのです。

 

空手の組手で蹴りを確実に極めるために、他の手技をいかに使いこなすかを課題にしていると、ポイントを取る確率はいままでの経験では他の手技の方が結果として多くなって新たな連続技が得意技として増えていきます。
 

 

空手の組手に勝つ!驚異的な威力の武技と攻めの好機

 

いかなる技を相手に繰り出す時でも、驚異的な威力をもつ武技をつくっていなければ何の効果もありません。

 

一見当り前のようですが、この基本的な注意は多くの場合忘れられ傾向がある事だと言えます。

 

これをしっかり身につけるために、いかなる力の配分を全身でコントロールするかは、ただ力任せに数稽古をおこなっても身につくものではありません。

 

まず人体を武器化するための「ナイハンチの型」を正確にマスターすることで空手独特の威力とスピードを身につけます。

 

空手道の基本練習は、指導者の号令や仲間の号令に合わせて、何度も同じことを反復します。

 

この場合、いかに有効に体力を維持出来るか、極めの力を欠くことなく号令に合わせて持続出来るか、スピードを失うことなく技に集中できるかなど、さまざまな注意点をないがしろにできません。

 

疲労が重なるにつれて集中力も散漫になりがちですが、このような時にこそどうにかこうにか、自分に打ち克ち「精神力」と、身体でナイハンチで会得した身体運動とエネルギーを感じ取る体感の基に力の配分を覚え、マスターできるはずです。

 

 

この時ほど空手の型が打ち出す武術的効果がいかに大切かを感じる時はないでしょう。

 

また、練習体系の中で号令に合わせる効果を大切にしなければなりません。

 

号令の間隔が一定なので惰性で動くことが多いですが、やはり、常に号令に合わせて号令がかかった瞬間に素早く動くよう心がけなければなりません。

 

このことは案外軽視されがちですが、こういった訓練の積み重ねが空手道の技の瞬発力、スタートの早さを育成することになります。
 
同時にまた号令に全精力を傾けることにより、技を出す時の集中力訓練にもつながるのです。

 

同じ動きの練習の中でいかにライバルより一歩上達するかは、こんな小さなポイントが大きな進歩につながることを様々な観点から見つけ出すこと以外にありません。

 

当り前のことをもう一度見直し基本とは何かを再度見直すことが大切です。

 

間違った基本を何度繰り返しても決して上達はありえません。

 

勝つための攻めの好機とは

 

先を取って攻めるのも、後の先をとって攻めるにも、相手のスキに乗じて技をほどこさなければ効果はありません。

 

スキは心のスキ、構えのスキ、動作のスキの三つにわけられます。

 

ここでは動作によっておこるスキ、すなわち攻めの好機について検討してみましょう。

 

1.技をおこそうとするところ

相手がこちらのスキを見出した場合、または作戦的にまさに攻撃しようとするその出はなを間髪をいれず攻撃をかけるんです。

 

これは、相手が攻めようという気に満たされて、防御の方が疎かになっているから、その瞬間にスキができやすいので、それを活用して攻めることなのです。

 

2.技の尽きたところ

相手がある技によって、こちらを仕止めようとし、または連続的に攻めてきて、それを防がれてどうする術もなくなって、技が止まったところを攻めこんで勝ちを制する。

3.居着いついたところ

武道では驚いたり、疑ったり、迷ったりすることを、かたく戒めています。

 

突き・蹴りで攻めて極まるだろうかなどと、疑心をいだいたり、相手の気勢に押されて臆したり、攻めこまれはしないかと迷っているときなど、心にもスキができ、居着いて体が固くなってしまいます。

 

このような場合には、思いきってこちらから攻めこむと成功する公算が大なのです。

 

4.スキをつくらせる

 

おたがいにスキが見出せないときは、手のけんせいなどを使って相手をさそい、または足で下段にさそいをかけて、相手の注意を下部に向くようにして、上部にスキをつくらせて上段を攻める。

 

このようにいろいろ手足でさそって、相手にスキをつくらせ、そのスキにじょうじて攻めこむのですが、そうは言ってもさそいはへたにやると、かえって自分のスキをつくって相手に攻められるおそれがあるから、行動には、じゅうぶん気を引きしめて、ほんとうに突き・蹴る気持ちで技を生かして使わなければならないのです。

 

 

または、連統的に技をほどこして、相手に応戦のいとまがないようにしておいて、姿勢がくずれスキが生じたところを、すかさずこちらから攻めこむなどして勝ちを制します。

 

以上の点を研究しながら、自由組手を修練してみてください。

 

とかく自由組手は技が乱れやすいから、型や自由一本組手などとあわせて練習し、基本的にもしっかりして、しかも強力な技を身につけるように注意して練習することが肝要であります。

 

まとめ

 

いかがだったでしょうか?空手の組手の連続技を可能にする為には得意技体得が必須条件をご紹介しました。

 

試合で勝つためには単発の攻撃ばかりでは決して目的は達成できません。

 

驚異的な威力をもつ武技でもって連続して技を繰り出せるようになるとことが、空手の試合を強くなるための方法であることがお分かりいただけたと思います。