今回は人間関係で大切なことについてお伝えしようと思います。
誰もが人生を心豊かに自分の思い描く夢や願いをかなえたいと願っていますよね。
私は、それを実現させるために、一番大切なことは人間関係に関するものだと思っています。
その昔、陽明学という人生哲学を説いた中国の王陽明は「人生はしょせん喜怒哀楽に尽きる」と述べています。
具体的に言うと あなたの人生において喜び、怒り、哀しみ、楽しみという四つの感情の中で喜びと楽しみをいかに多く感じさせ、怒りや悲しみをいかに少なくするかで人生は全く違ったものになってくるということです。
ことわざに「足るを知る者は幸福なり」という言葉があります。
つまり、人間関係において、あなた自身だけでなく、「利他の精神」で回りの人々とともに「喜びと楽しみ」をどのようにしたら共有することができるかが大事なこととなってくるのです。
人間関係で大切なことは他人に好かれること
さてそこで、あなたが有益な幸せな人生を生きるには何をおいても一番先に必要なことは何だと思いになりますか。
学問や経験あるいは優れた能力というものが、あなたを含めそれぞれの人生においては、必要な要素ではあり仕事に携わる場合でも必要なことには違いないでしょう。
しかし、何をおいても絶対に必要なことは、なんでもないことのようですが「他人に好かれる人間にならなければいけない」ということなんです。
この事が、人生というか人間関係にとって一番の根本基礎であり、一番大切なことなんです。
おそらくあなたはもっと難しいことを言われるのではないかと思ったでしょう。
しかしながら、どんなに勉強が出来ようが、いかなる経験を積み上げようが、どんな実力があっても他人に好かれない人間というものは、有意義で幸福な人生には生きられないのです。
ですからあなたは他人に好かれる人間になろうと努力することを本当に人間関係すなわち日々の日常の生活において細心の注意をしなくてはいけないんです。
人間関係の極意を会得して天下人になった豊臣秀吉
この他人から好かれることによって天下を取ったのが、あなたもご存知のかの有名な豊臣秀吉です。
今と違って封建時代のこと、名家名門に生まれたものでなければどんなに才能手腕があろうと出世できなかった、その時代に秀吉は何もない水呑百姓男に生まれながら、天下に志を立てて20年で 日本六十余州の兵馬の権を握ったことは歴史上の事実としてどなたでも知っていることです。
多くの人々は 豊臣秀吉があの時代に誰よりも出世成功したのは、何かよほども運命に恵まれた人間であるかのごとくに思ってる人が多いでしょう。
その当時、破竹の勢いで天下人を目指していた織田信長の部下には有能な武将が数多くいました。
例えば明智光秀という人物は美濃国の斎藤道三の親戚であり、そして学問教養もあり、軍略兵法に長じて戦が非常に強くしかも射撃の名手という人物的には非常に優れた人でありました。
そうした実力から言えば、信長に仕えている中で一番先に頭角を表すべき人物ではあったのですが 他人に好かれるというところが極めて少なく それが災いに転じたのであります。
本能寺の変で逆賊として敗れ、その後のことは歴史が示している通り、秀吉がトントン拍子に天下を取れてしまったということは よほどの運に恵まれない限りにはならないと思っている人がほとんどだと思います。
考え方としてそういった方面からの観察であればラッキーボーイだと言えるでしょうが実はそこになるまでには、秀吉がつくり上げた秀吉自身が他人に好かれる要素があったからなのだという史実からは見えてこない人間関係があったのです。
こうした事実を考えてみると、もちろん経験も学問も手腕も必要なものに違いないですけれども、やはりまず第一番に、あなたというものが誰にも憎まれないで誰からも好かれる人にならなければダメなのだということがお分かりいただけたと思います。
しかし、これは簡単なようなことでなかなか簡単ではないのです。
なるほどと思っても、それではどうすれば他人に好かれる人間になれるかということがわからないと、なかなかそう上手くいくものではないのです。
人間関係を良くする4つの方法
それでは どのようにすれば「他人に好かれる人間になれるか」ということを考えてみましょう。
1.あまり好き嫌いのないようにすること
まず第1に、他人に好かれようと思ったら何よりもあなた自身があまり好き嫌いのないようにすることです。
そこであなた自身の胸に手を当ててよく考えてみてください。
あなた自身は好き嫌いが激しいか、それとも あなた自身の心の中に全てのものを憎まない方の気持ちが強いかどうかです。
現在は大義名分を本気で生きる気持ちというものが失われている時代です。
みんなエゴイスティックな気持ちの方が盛んに燃えてると言うか非常に強くなっている時代なのです。
しかしながら有意義な幸せな人生を生きようと思う心というものは、どんな物好きな人間でも精神に異常のない限り、心の中に念願としてあるでしょう。
例えば熊沢蕃山が「憂き事のなほこの上に積もれかし限りある身の力ためさん」と言っておりますが 憂き事を憂き事と思いたくないからこそこのような歌を詠んでいるのです。
何はともあれ、他人に好かれる人間になるようにしましょう。
そうすれば自ずと人生を幸せに生きられるようになるんですから。
2.嫌な相手にこそ努めて親切にする
あなた自身が好き嫌いが多いとあなたもまたやはり他人から 同じように扱われます。
アメリカの思想家であるエマーソンは「 他人に疎んじられる前に他人を疎んずるな」と言っています。
この意味は 他人に嫌われる前に自分が他人を嫌うなということです。
もしもあなた自身が好き嫌いがはなはだしいということであれば 心を切り替えなければなりません。
気持ちを切り替えるというのは「 嫌だなあと思う相手には 特に親切にして優しくするような気持ちを 仕向けるのです。
最初のうちは相手はあなたを相手にしないかもしれないです。
しかし向こうが相手にしないというそれだけで辞めてしまってはいけないんですよ。
あなたが思ってる通り 向こうが簡単にはそう思ってくれやしません。
ですから気長に しっくりいかないのが当たり前だと思って 途中で諦めずに 何度でも繰り返して努力することが肝心なのです。
そうしていれば必ず上手くいきます。
3.他人のことをあなた自身であるとして行動すること
あなたはあなたのことをするときと同じ気持ちで、他人に接することができますか。
人間というのはどうしても自分のことをする時には気持ちを込めてできても他人の事には間に合わせ的な気持ちになってしまうというよろしくないクセがあります。
それがあるので他人の事をするのが嫌だと思ったら、その時には もしもあなたが他人だとしたらどう行動するかを考えてみましょう。
その対象となる相手が何かの事情で困っていた場合に「 もしも自分がこういう立場になったかどうだろう」と考えながら努力を惜しまずに、心を込めて力添えをとしてやる、それが品格的に必要なことなんです。
それに加えてもう一つ大事なことは 他人に絶対に迷惑をかけないようにしないと駄目なのです。
どんな場合でも あなたの言葉や行いで他人に迷惑をかけないようにしなければいけないのです。
あなたの言葉や行いが他人を怒らせたり心配かけたり迷わせたりすることは断然しないということです。
それと他人から受けた恩義は言うまでもなく、どんなつまらないことでも他人の行ないは常に大きな感謝で受け止めることです。
大事なことや大きなことだったらありがたがるけれども、小さなことだったら当たり前というような顔をしている感謝の念が足りな人が多いのです。
4.何をする場合でも現在に恵まれてることに感謝しましょう
とにかく何をする場合でも現在恵まれている自分を感謝しなければいけないんです。
たとえ病気になっても 運命が悪くなって 感謝するんです。
感謝の念のない人間は不幸です、もののありがたみがわからないのですから 本当に不幸です。
何を見ても聞いても腹が立ってコンプレックスを感じる人生が愉快ですか?
慎ましやかに感謝の念を持って生きるようになったらどれだけ人生のスケールが大きくなるかわからないでしょう。
結局人生と言ってもそれを決定するものは心なんです。
古来から、すべては「心一つの置きどころ」と言われてていますよね。
傍からは辛かろう苦しかろと思うようなことでも、本人が嬉しいありがたいと考えれば何でもないことなんです。
何もかも心の置き所を変えることなんです。
そしてつつましやかに感謝の念を持って生きるようになったらどれだけ人生のスケールが大きくなるか分かりません。
まとめ
人生は一度限り、この厳粛な実態をあなたは本当に理解していますか。
繰り返すことのできない人生に生きていて、その人生を価値なく過ごしてしまったら何のために生まれてきたかもわからないのではありませんか。
価値ある人生に生きようとしたら価値ある人生に生きる真っ先に必要なことすなわちあなたの心のあり方を変えなくてはならないのです。
そこで意義のある素晴らしい人生を生きるために大切なことを振り返って 反復してみることにします。
第一に他人に好かれること。 他人に好かれようと思ったら自分が好き嫌いを言わないこと。
それから同時にどんなことがあっても 思いやりをもってもしも自分があの人ならばという心で親切に応接することが大切です。
それから他人に迷惑を絶対にかけないこと。
さらに他人から受けた恩義はどんな些細なことでも疎かにしないで、本当に心からの感謝で報いるようにすること。
そしてあなたの心をおおらかにしあなたの人生を心の持ち方で作り変えていくようにしようというのが 今日の結論です。
結局切磋琢磨という言葉の通りあなた自身をあなた自身が磨かない限りあなたというものは本当に偉くなれないんです。
境遇や環境があなたをえらくしたり幸福をもたらしたりするのではないのです。
実質的にはあなたもよくご存知の「天は自ら助くる者を助く」という格言でもわかる通り、これが有意義な幸せな人生をつくるゴールデンキーなのであるということです。