ストレス解消のおすすめ
 


 
自律訓練法は「身体をゆるませて、心をほぐす」という心身を効果的にリラックスさせストレスを解消する代表的な方法です。

 

これを毎日数回行うことで、不眠症、高血圧、頭痛、胃病などのストレス病や神経病の予防や治療に、効果があることから、健康増進法としてもおすすめです。

 

心身がリラックスする時はまず、手足の筋肉が弛緩します。これは、なんとなく手足が重たいという状態です。

 

次に、筋肉が弛緩すると血流がよくなり、足の皮膚の温度が上がって暖かさを感じるようになります。

 

これを、意識の方から手足が重い、暖かいと自己暗示を加えることで本当に心身がリラックスしてくるわけです。

 

この記事ではあなたがどこでもお手軽にストレスを解消ができる自律訓練法の重感と温感レッスンをご紹介します。

 

どこでも出来るカンタンな方法なので、是非1つずつ試してみてください。

 

 

重感と温感の成否は背景公式が重要!

前回の「あなたにもできる精神的ストレス解消法!自律訓練法で思い通りの人生」で背景公式「気持ちが落ち着いている」は自律訓練法の全段階の基本ともいうべき重要なものですと、説明をしておきました。

 

 

この背景公式「気持ちが落ち着いている」状態が身につくと今回の重感と温感のレッスンもスムーズにクリアできます。

 

そのためのとっておきの方法として、ヨガのセグラ・シャヴァアーサナというインスタント・リラクセーションがありますので、この方法をまずマスターしてください。

 

インスタント・リラクゼーションは、伸ばし運動と圧迫運動を加えることにより、緊張を強め、その反動でリラクゼーションが自然に起こる現象を利用したものです。

 

できるだけ緊張を強く加えるだけで、あとはなりゆきにまかせるのです。

 

 

あお向けに寝てから頭を起こし、同時に両脚、両腕をあげ、上図のように全身に思いっきり力を入れます。

 

あなたがやりやすい方法で両腕、両脚に力を入れればよいのですが、私は腕に力を入れるときに手の指に力を入れて伸ばし、脚に力を入れるときも同様に足の指先を外側か下方に伸ばす方がやりやすいと思います。

 

こうすると姿勢を保っている間中、全身に力が入り、全身が堅くなります。全身くまなくできるだけ力を入れることが重要です。

 

最初のうちは数秒間だけでも、相当に疲れるかも知れませんが6秒間完全なコントロール状態を保てれば、申し分なく、それ以上の必要はありません。

 

もどり方が他のヨガ実技と違う点です。

 

普通ヨーガでは、ゆっくり、静かにもどしますが、この場合はパタンとイッキに、脱力します。

 

脱力だけで、全身がひとりでにリラックスしてきます。

 

例えば、ゴムバンドを強く引っぱってから放すと、瞬間的に縮み、完全に弛緩して、ぐにゃぐにゃになるのと同じです。

 

これがぜひ覚えてほしいコツであって、そのとおりにすれば、完全な弛緩状態に入りますのでうまく弛緩できるまで練習してください。

 

根気よく練習すれば、即座にリラックスできるようになりますし、また最初に全身に力を入れなくてもリラックスできるようになります。

 

最初の数回は、一度に数回練習を重ね、コツをつかむまで、練習をくり返と良いでしょう。

 

特に緊張が激しい場合は、上記の練習のあとで、右脚、左脚、胴、腕、首、頭の順に体をゆり動かして、自分の体の状態を実際に感じとってください。

 

 

「重感トレーニング」から「温感トレーニング」へ

 

まずは重感と温感のトレーニングで、暗示が身体に及ぶことを体感してください。

 

心は、身体から鍛えるべきであり、身体は、心から整えるべきです。

 

自律訓練法が、心身両面にわたる波及効果は、はかりしれないものがあります。

 

身体の変化は脳力にフィードパックして、その心身の変化は、「徐々にあるいは急激に」やってきます。

 

 

重感トレーニングの基本

 

トレーニングの効果は、72時間後即ち3日目に現われはじめます。

 

これを毎日続けるということは、複利計算的に進むことになるわけです。

 

重感トレーニングは、右腕(利き腕)→左腕→右脚→左脚と部分から訓練し、次に、両腕→両脚→四肢→全身と進めます。

 

基本は大切ですので右腕の重感のトレーニングは、かなりよい反応が出ていても、三日間は続けてください。

 

暗示の基本的な言葉

 

右腕だけに力を、(強く)グンと入れる。その力をゆっくり脱いていく。

 

それから、右腕に注意をむけて、指先から手のひら、手首、前腕部、腕のつけね、肩口まで右腕全体を意識して、ゆったりと、単調に、低く続けていきます。

 

「右腕が重い…右腕が重ーい…重ーい。そう、右腕が重い感じ…腕全体が重い。」

 

「床に貼りついてしまう…床に吸いついてしまう。あがらない…もうあげられない。右腕が床についてしまってあがらない。あげようとすればするほどあがらない。」

 

「そのままで、もう重さにまかせてしまう…そう、そう、まかせる。重さにまかせておく。」

 

左腕と比べてみると感覚の違いがはっきりわかるでしょう。
(以上約一分30秒)

 

更に続けて……さあ、10秒ごとに時間を読むよ。読むたびに重さがましていく。

 

(実際に秒を読みながら)10秒……重い、重い、重い。

 

20秒……おもーい、おもいなあ。

 

30秒……いい気分だ、右腕は重さにまかせてしまった。

 

40秒、重さにまかせて、くつろいでいる。

 

50秒、重くくつろいで、ゆったりしている。

 

60秒……次は30秒ごとだ、まかせておく、まるで他人の腕のようだ。

 

90秒……身体がゆったりしていい気分だ。

 

2分……あと一分たったら声をかけるが、自分で一分後に覚めるようにしよう。

 

3分。さあ、3つ数えるよ。3つ数えると気持よく覚めるよ。

 

ひと1つ、手、足に力がもどる。ふたーつ、(やや強く)全身に力がもどる。気持よく覚めるよ。みーっつ、(強く)覚めた。

 

両手を頭の上にあげて、両手両足、グンと伸びをする。スーツと力を脱く。もう一遍力を入れて、はい、力を脱く。はい、覚めた。

 

最後の覚醒暗示ははっきりと、実際にも行なわなければなりません。

 

そして、この暗示の基本的な言葉は変えてはなりません。

 

しかし、語尾などは、地方によっても、性別によっても、年齢によっても違いがありますから、自分の普段使いなれた言葉に変えてもかまいません。

 

以上の言葉を録音して、その録音したものを聞きながら行うと、よいでしょう。

 

録音は約6分位です。これを一セッションに3回くりかえします。

 

単純計算では約20分です。
そして、一日2セッションを原則とします。

 

家にいる人は、朝・昼・夜の3セッションを行なうこともできますし、そうしても結構ですが、学校や勤務のある人は昼はできません。

 

そうすると、朝と夜になりますが、朝はせわしいでしょうから、夜だけでもかまいません。

 

夜の場合、もちろん夕方でもかまいませんが、帰宅してまずIセッションやって、夕食などをはさんで、寝る前にもう1セッションを行なうということにします。

 

 

温感トレーニングの基本

 

重感が十分に出ている人は、2日ぐらいで温感を体得できます。

 

重感が完成したら、温感に進みます。

 

ゆったりとくつろいだ気分を味わってから、

「右腕が温かい。ホカホカと温かい。血管がふくらんで温かい血液が右肩、右腕、手首、指先、右腕に流れていく。右腕が湯につかったように温かい」という暗示をしていきます。

 

温かいという実感はつかみにくいし、確かめにくいのですが、ヒジの内側に脈打つ感じがしてきます。

 

実際、そこから手首の脈をとるところにかけて、眼に見えて脈打ってくるのです。

 

右腕の次は左腕、それから右脚、左脚という順序は、重感とまったく同じです。

 

重感が十分に出ている人は、温感は二日ぐらいで体得できるでしょう。

 

また、重感ははっきりしていたのに、温感はよくわからないという人と、重感は曖昧だったが温感は強く感じるという人がいます。

 

それは、一方が他方に対していくらか弱いということですから、気にする必要はありません。

 

この温感の仕上げも椅子姿勢です。

 

自律訓練法 催眠の原理と深度

 

催眠は、それ自体は目的ではなく、潜在意識や潜在能力を引き出し、活性化させ、顕在化していく手段にすぎません。

 

催眠は、文字どおりにいえば、眠りを催すという状態ですが、眠り、睡眠とは違います。

 

覚醒している意識を薄め、弱らせ、潜在意識を顕現させるのです。

 

そうすると、身体の内なる世界が、まず、解放されます。

 

その解放された内なる世界に向かって、これまでとは異なる指令を発します。

 

そうすることによって、身体を再体制化していきます。

 

運動神経系、感覚神経系、自律神経系が、中枢から末梢、末梢から中枢まで、再体制化されます。

 

そのとき、意識から解放された内なる世界は、真に自由感を体験することができます。

 

その大いなる自由感のなかで、自己実現のために必要な再学習を行ないます。

 

催眠には深度がありますが、効果という点では、感覚支配で十分です。

 

乗り物のなかでの強化訓練法

 

自律訓練法はどこでもできますので、重い、温かいができるようになると、電車やバスの椅子にかけて、たとえば脚を重くすることができるようにします。

 

「右脚が重い。靴が重く床に貼りついてしまった。あげようとしてもあがらない。あげようとすればするほどあがらない」

 

不思議なことに、足はもうあがりません。

 

足がどうかしてしまったというよりも、靴が床に貼りついてしまった感じなのです。

 

足には自由感があるが、靴が固定してしまったようなのです。

 

そして、軽い乗り物酔いなどは忘れてしまっています。

 

公園のベンチでも、学校や事務所の椅子でも、もちろんできます。

 

あなたの自律訓練法は、まだ完成はしていません。

 

しかし、手や足に局部的な催眠をかけながら学習をしたり、仕事をすると、今までよりずっと能率があがります。

 

自律訓練法における暗示の身体的効果

 

暗示といえば、自己暗示であれ、他者暗示であれ、きわめて心理的なものに感じられるでしょう。

 

しかし、重感・温感トシーニングをしている過程で、暗示が実は秀れて身体器官的に波及していくことを実感したはずです。

 

あなたは、感覚神経系は末梢で受けた刺激が中枢に上行して伝達され、運動神経系は中枢からの指令が末梢に下行して伝達されることを、知識として知っています。

 

それは、知識として知っているだけのことです。

 

たとえば、運動神経系の働きで、歩くという指令に従って脚と足が動いていくといっても、あなたはそれを実感しません。

 

障害があって動かなくなったときにはじめて、指令が伝達されない不自由さを知ることになります。

 

ところが、重感トレーニングをしていると、少し大げさにいえば、神経繊維とか、筋肉細胞の動きを実感します。

 

「脚が重くてあがらない」と暗示しておいて、あげようとすると、あげるための働きを抑制する働きが身体器官として実感されるのです。

 

もし、解剖学的な知識があるならば、その運動神経系と筋肉の名称や部位を指示できるぐらいに、明瞭な実感があります。

 

これは、決して錯覚ではありません。

 

それは、温感のときにわかります。

 

「右の腕が温かい」と暗示していくと、血脈が眼に見えて脈打ちはじめます。

 

暗示の訓練を進めていくと、顔面神経の動きとか、コメカミの脈動が意識化できます。

 

中枢から末梢までが再体制化できたという実感は、耳たぶを動かすことができるようになったり、足の小指を動かせるようになったときです。

 

筋肉には随意筋と不随意筋があって、不随意筋は動かせないといわれますが、かなりの程度までは動かせるようになるのです。

 

これらは、身体器官を、再学習によってわがものにしていく過程です。

 

脳は身体活動の指令部なのです。

 

耳たぶや足の小指を動かすことができるようになった身体は、同時に脳にこれまで知らなかった働き方を覚らせたのです。

 

脳の機能はそれだけ領域を広げ、次の機能開発への可能性を蓄えることになります。

 

脳は、身体器官としての機能を十全に果たせるようになったときに、精神とか知力といったものを押しあげるようにもなるのです。

 

まとめ

 

ストレス解消のおすすめとして自律訓練法は高い効果が期待できます。

 

まずは重感と温感のトレーニングで、暗示が身体に及ぶことを体感して把握することがポイントです。

 

重感と温感の成否は背景公式が重要!

「重感トレーニング」から「温感トレーニング」へ

 

そして具体的には

重感トレーニングの基本

暗示の基本的な言葉

温感トレーニングの基本

自律訓練法 催眠の原理と深度

乗り物のなかでの強化訓練法

となります。

さらに

自律訓練法における暗示の身体的効果はストレス解消にとどまらず、脳力開発にまでおよび、学習力の向上や創造力のより効率的発揮などの脳力アップにもつながってきます。

 

さっそく取り組んでみてください。