あなたの人生を激変させるほど効果があるクンバハカ。
中村天風も「理屈はとにかく、まず実行しなさい!」と言っているほどのものを自家薬籠中の物にするためのヒントをお伝えします。
クンバハカを実践するかしないかで、人生も、健康も、運命も、大きく変わってきます。
ところが、ほとんどの人は、努力した分、成果が着実に上がっていくはずだ!という思い込みがあります。
ですから、取り組んだらすぐに結果が出るハズというイメージ(思い)と、実際の進歩を描く成功曲線とのギャップに気づかずに不安や焦りを抱いて、途中で、自信を無くして努力することを断念してしまうんです。
努力の割りに、なかなか実感が掴めない「潜伏期間」が続きますが必ずブレイクする瞬間が訪れます。
そして習慣化については、「はじめに人が習慣をつくり、それから習慣が人をつくる」という格言もあります。
兎に角、続けること「継続」と「実行」がポイントです。
日常生活のなかで気がついたらクンバハカ体勢
あなたの身体は今まで知らずに放置して緩ゆるんでいる体勢ですので、これを、気がついたらいつでもどこでも肛門を意識的に、一秒か、二秒の間、ギュッと締め上げるのです。
と同時に下腹部に気力をこめ、肩の力をぬいて下ろすのです。
なかで一番重要なポイントは、肛門です。
肛門は一瞬ギュッと締め上げたら、すぐに緩めてよいのです。そしてまたギュッと締め上げればよいのです。
折あるごと時あるごとに、日に何千回でもいいからおこなってください。
肛門や下腹はいくら力を入れても、 手とか足とか肩のように凝ることはありません。
これにより、クンバハカ体勢を、習慣化するのです。
動作をするたびに、動作に関連させてクンバハカ体勢を行えば、実施の頻度も多く、動作も確実なものとなります。
そうしているうちについには、何か事があると、特に意識しなくても、体の方で反射的にクンバハカ体勢をとってくれるようになります。
意識的行動が、無意識行動になったとき、「習い性となる」習慣化したことになります。
クンバハカの習慣を一石二鳥とするプラナヤマ(活力の吸収法)
「クンバハカの習慣をつけるのに息を長く 深くするプラナヤマ(活力の吸収法)を行うことによって、気力が溢れ活き活きとして、溌剌颯爽となるのです。
中村天風は講演の中で次のように述べている。
「クンバハカしながら、折あるごとに時あるごとに、日に何千回でもいいから深呼吸をするんだ。これがプラナヤマである。私の呼吸はい つもプラナヤマである。私はいつも肛門が締まっている。肩の力は落としている。瞬 間、腹に力が入っている。そして、息はいつも長く深くする。すると、 呼吸はプラナヤ マになっている。この習慣が五〇年間続いている。いつも肛門を締める気分を忘れないこと。 私は講演の最中もプラナヤマをやっている。息を長く、深く吸って、心静かにプラナ ヤマをやっている。一般の講演者のように、立て続けに話して、休むことがないと、 ス ピ|力|も聴衆も疲れてしまう。プラナヤマによって自分も聴衆も休ませる。私の講演 を聴いていて、あなた方が疲れを感じないのはこのためである」
プラナヤマの要領
- ① 深呼吸の回数は一回に2~5呼吸を限度とします
- ② 呼吸はできるだけ、 静かに長く深く行います
- ③ 深呼吸は呼息から始め、肺臓内を浄化して、 いったん空にしてから吸息するほうが効果ははるかに大きいのです
応用の範囲は無限
応用の範囲は無限であって、人生にとってあらゆる方面で効果を発揮します。
具体的には、情報過多の現代の社会からの刺激やショックとか、仕事や人間関係の軋轢などから来る不安や緊張などのストレス刺激があっても、クンバハカ体勢をとると、虚心平気になれ、感情や思考が動揺することはないです。
そのため、日常他人と接触する場合も この体勢にある時、落ち借いて応対することができる。まして多勢の前で発言したり、商取引その他対人接衝の場合などにも、その偉力を知ることができます。
武道なども同様で、この体勢が心身両面において、基本的に必要な虚心平気の心と、神経系統の安定性と積極性を保持するに非常に有効で心身両面にわたり顕著な効果をもたらすクンバハカ法は、肚をつくり、武道を上達させるのです。
まとめ
クンバハカ法は心を安定させ、身を堅固にし、生命を充実させ、行動を確かなものにしてくれますから、習慣化し身につけ、いつどん な場合にも役立つように心がけることが必要であり、最も賢明な生き方であることがお分かりいただけたのではないでしょうか。